積立投資vs一括投資【脳外科医の実体験】トランプショック・イラン情勢でもブレなかった理由

資産形成

2025年、米国でトランプ関税ショックが起き、日経平均が1日で3,000円超下落した。2026年も同じ頃、イラン・イスラエル情勢の緊張で原油価格が急騰、円相場も乱高下した。

そんな局面で僕は改めて考えた——「あのとき一括投資していたらどうなっていたか」「積立でよかったと思う瞬間」

投資初心者が必ず悩む「積立投資vs一括投資」の議論。理論的な正解はある程度わかっている。しかし医師として働く自分の実体験を踏まえると、答えは少し違うニュアンスを帯びてくる。本記事ではその実感を正直に書く。

理論的な答え:長期なら一括投資の期待値が高い

まず「正しい」答えを確認しておこう。

Vanguardが2012年に発表した研究では、米国・英国・オーストラリアのデータを用い、一括投資(Lump Sum Investing)と積立投資(Dollar-Cost Averaging)を比較した結果、3分の2のケースで一括投資が平均2.3%高いリターンを示した。

なぜか——理由はシンプルだ。長期的に株式市場は右肩上がりの傾向があるため、早くお金を市場に入れるほど複利の恩恵を長く受けられる。積立は「待っている間に機会損失が発生する」ともいえる。

理論的な一括投資のメリット

  • 長期的な期待リターンが高い
  • 売買コスト(手数料・スプレッド)が少ない
  • 手間がかからない(一度決めたら放置でOK)

理論的な積立投資のメリット

  • ドルコスト平均法により「高値づかみ」リスクを軽減
  • 心理的な安心感(相場が下がったときの精神的ダメージが小さい)
  • まとまった資金がなくても始められる
  • 毎月の投資規律を維持しやすい

トランプショック・イラン情勢で「積立でよかった」と思った瞬間

2025年4月、トランプ大統領が追加関税を発表した翌日の朝——手術の準備をしながらスマホで証券口座を確認すると、保有していたS&P500インデックスが前日比-6%になっていた。

正直に言うと、心臓が跳ねた。「まずい」と思った。

しかしその瞬間に気づいたことがある——僕が毎月の積立で買っていた分の「含み損」は、新たに買うチャンスでもあるという事実だ。

実際、あの暴落後の2ヶ月間に積み立てた分は、2025年末時点で約15%の含み益になっている。暴落を「底値で拾えた月」として記録できたのは、積立だったからこそだ。

一括投資していた場合、暴落前に全額入れていたとしたら、あの日の朝は更にきつかっただろう。医師として手術中に「-6%」を頭から振り払えたかどうか、正直自信がない。

医師が「積立投資」を選ぶべき3つの現実的な理由

①「まとまった資金」を一気に入れる心理的ハードルが高い

医師は収入が高いが、住宅購入・子供の教育資金・医療機器ローン(開業医の場合)など支出も大きい。「1,000万円を今すぐS&P500に全部入れる」という判断は、理論的に正しくても精神的にハードルが高い。

そのハードルを乗り越えられず「タイミングを待つ」ことの方が、積立より遥かに機会損失が大きい。

②手術中に相場を気にしなくていい精神衛生

一括で多額を入れると、相場が気になる。脳手術は6〜12時間、集中が途切れることは許されない。「昨日入れた500万が今日-5%かも」という思考が手術中に浮かぶリスクは、医師としてのパフォーマンスに影響する。

積立なら「毎月の定額が自動で入る」だけ。相場を見なくても、投資は淡々と進む。

③新NISAの制度設計が「積立」に有利

新NISAは「つみたて投資枠」120万円/年と「成長投資枠」240万円/年の合計360万円/年の上限がある。生涯枠1,800万円を最速で使い切るには5年間毎年360万円の積立が必要だ。

「一括投資」の考え方を持ちながら、NISA枠を使い切る観点からは結果的に積立に近い形になる。一度に1,800万円入れることはできない制度設計だからだ。

一括投資が向いているケース

一方で、一括投資が合理的な場面もある。

  • 退職金・相続・売却益など突発的にまとまった資金が入ったとき
  • 投資経験があり、暴落時に動揺しない自信がある
  • 投資期間が10〜20年以上の長期を想定している
  • すでに生活防衛資金(生活費6〜12ヶ月分)が確保されている

これらに当てはまるなら、「一括+放置」は理にかなった戦略だ。

僕の実際のポートフォリオ方針

正直に現状を書いておく。

  • つみたてNISA(2024年まで)→ 新NISAに移行:毎月10万円をeMAXIS Slim全世界株式(オルカン)に積立 残りは日本高配当株に投資しています!
  • iDeCo:毎月10,000円(勤務医として上限)を同様のインデックスファンドへ

「純粋な積立」でも「純粋な一括」でもなく、毎月の定額積立を基盤に、相場が下がったときに臨時一括を重ねる「コア・サテライト型」に落ち着いた。

トランプショックのような暴落時は「臨時一括のチャンス」として捉え、実際に2025年4〜5月に各30万円を追加入れた。

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まとめ:積立投資vs一括投資、医師が選ぶべき正解は

理論的には「長期なら一括が有利」。しかし実際に続けられる投資法が最も優れた投資法だ。

医師・ビジネスパーソンとして忙しく働く中で、相場に一喜一憂する時間はない。暴落で狼狽売りしてしまうなら、積立の方がはるかに良い結果をもたらす。

イラン情勢やトランプショックのような「地政学的リスク」は今後も繰り返される。そのたびに「売るべきか」「買い増すべきか」を悩む人生より、「毎月定額で入れ続ける」という揺るぎないルールを持つ人生の方が、長期的なリターンも、精神的な平和も、両方手に入ると僕は思っている。

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