📋 この記事でわかること
・歴史的な株価暴落はすべて回復してきたというデータ
・暴落時に「売ってはいけない」理由
・暴落に動じないための事前準備と正しい対処法
株価暴落の正解は「何もしない」——でも理由を知らないと実践できない
「株が暴落している。どうすればいい?」——結論を先に言います。「何もしない」が、ほぼ全ての長期投資家にとって正解です。
でも、それだけでは納得できないと思うので、歴史とデータで説明します。
過去の主な株価暴落と「その後」
| 暴落イベント | 下落幅 | 完全回復まで |
|---|---|---|
| リーマンショック(2008年) | S&P500で約-57% | 約4年 |
| コロナショック(2020年) | S&P500で約-34% | 約5ヶ月(驚異的な速さ) |
| ITバブル崩壊(2000〜2002年) | NASDAQ約-78% | 約15年(史上最長) |
| ブラックマンデー(1987年) | 一日で-22.6% | 約2年 |
共通していること:すべての暴落は、最終的に回復しています。長期で見れば、米国株式市場(S&P500)は過去100年間、右肩上がりです。暴落のたびに「今度こそ終わりだ」と言われましたが、すべて回復しました。
なぜ「売ってはいけない」のか
理由①:底を当てることは誰にもできない
「下がり続けているうちに売って、底で買い戻せばいい」——理論上は正しいですが、実際には不可能です。どこが底かは後から振り返って初めてわかります。プロのファンドマネージャーでさえ、市場のタイミングを継続的に当て続けることはできません。
理由②:売ることで「損を確定させる」
含み損は「帳簿上の損」です。売らない限り、損は確定しません。暴落時に売った人だけが、実際に損をします。持ち続けた人は、回復後に含み益に転じる機会があります。
理由③:回復の急騰日を取り逃がす
市場の上昇のうち、最もリターンが大きい日が年間に数日あります。S&P500のデータによると、1980〜2020年の40年間で「最もリターンが高い10日」を逃した投資家のリターンは、持ち続けた人の半分以下になることが示されています。これらの急騰日は、多くの場合「暴落直後」に来ます。
「何もしない」が難しい理由と対処法
頭ではわかっていても、暴落を目の当たりにすると恐怖で売りたくなる。これは人間の本能(損失回避バイアス)によるもので、誰にでも起きます。だからあらかじめ仕組みを作っておくことが重要です。
①つみたてNISA・iDeCoで「自動積立」にする
自動積立に設定しておけば、暴落時でも機械的に「安値で買い続ける」ことができます。むしろ暴落は「安く買えるチャンス」。ドルコスト平均法では、価格が下がったときに同じ金額でより多くの口数を買えるため、平均取得単価が下がります。
②投資方針を文書化しておく
「暴落しても売らない」「毎月○万円積み立て続ける」という投資方針を書いておく。心が揺れたときに読み返すことで、感情的な判断を防げます。
③防衛資金を確保しておく
生活費3〜6ヶ月分の現金があれば、「生活費のために株を売る」事態を避けられます。これが精神的余裕の源泉。「暴落しても売らなくていい」という状況を作っておくことが最重要です。
暴落時に「やっていいこと」
「何もするな」と言いましたが、一つだけやっていいことがあります。
→ 余裕資金での追加投資(あくまで余裕資金がある場合のみ)
防衛資金が確保できていて、さらに余裕資金がある場合、暴落は「バーゲンセール」です。ただし焦って全力投資はNG。分割して少しずつ買い増すのが安全です(例:余裕資金の1/3を今月、1/3を来月、1/3はさらに下がったら)。
リーマン級暴落のシミュレーション
仮に今、リーマンショック級(-57%)が来たとして、1,000万円の投資資産が430万円になる——怖い数字です。でも。
- リーマン後の4年間、積み立てを続けた人は回復時に大きな利益を得た
- コロナショックの-34%は、わずか5ヶ月で回復した
- 歴史上、分散インデックス投資で長期(10年以上)ゼロリターンだったケースはほぼない
10年以上のタイムホライズンがある投資家にとって、暴落は「一時的な試練」に過ぎません。
「売るべき唯一のケース」
「何もしない」が正解ですが、例外が一つあります。
→ 投資期間が短い(5年以内にお金が必要)場合
来年家を買う頭金として投資していたお金——これは暴落前に安全資産(預金)に移しておくべきでした。株式投資は長期(最低5年、理想は10年以上)で行うのが鉄則。短期間で必要なお金は株式で運用しない。これを守っていれば、暴落を「待てる」状況になります。
まとめ
- 歴史上、すべての暴落は回復している
- 暴落時に売ることは「損を確定させる」最悪の選択
- 「何もしない」「積み立てを続ける」が正解
- 暴落に耐えるための仕組み:自動積立・方針の文書化・防衛資金の確保
- 余裕資金があれば分割で追加投資もアリ
- 短期で使う予定のお金を株式で運用しないことが根本的な予防策
株価暴落は怖い。でも歴史を知っていれば「怖いけど売らない」という判断ができます。長期投資家にとって、暴落は敵ではなく「試練であり、チャンス」です。
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