接待ゴルフでスコアが90台でも100台でも、「また一緒に回りたい」と言われる人がいます。
逆に、スコアが70台でも「もう呼ばなくていい」と思われる人もいます。
10年以上のゴルフ経験と、接待ゴルフの場数を踏んできた脳外科医として断言できます。接待ゴルフで評価されるのは、ゴルフの技術ではなく「人間性」です。
この記事はゴルフマナー3部作のPart2です。
- Part1:コース上のマナー編
- Part2:接待ゴルフの気配り編(本記事)
- Part3:接待ゴルフ完全攻略編(前日〜当日〜お礼まで)
📋 この記事でわかること
- 接待ゴルフで「また呼ばれる人」と「呼ばれない人」の違い
- スコアに関する気配りの正解
- 会話・コミュニケーションのマナー
- 同伴者のミスへの対応方法
- クラブハウス・食事での振る舞い
接待ゴルフで絶対にやってはいけない「人間関係のNG行動」
① スコアを誤魔化す・カウントを曖昧にする
「接待だから相手に勝たせてあげよう」という発想は間違っていません。でも、スコアを水増しして演出するのはバレます。そしてバレたとき、信頼が一気に崩れます。
「この人は数字を誤魔化す人なんだ」という印象は、仕事の場でも同じイメージを植え付けます。脳外科医として患者のデータを正確に記録するのと同じで、ゴルフのスコアも正確さが信頼の基本です。
接待ゴルフで相手に気持ちよく打たせる方法は、スコアの誤魔化しではありません。
正解:スコアは正直に記録する。相手への気配りは「会話」「ペース」「雰囲気づくり」で行う。「今日は調子いいですね!」「そのドライバー、すごく飛びますね」といった言葉が、スコアの誤魔化しより100倍価値があります。
② 同伴者のミスを指摘・アドバイスする
頼まれてもいないのに「スイングがこうなってますよ」「アドレスがこうじゃないですか」と言う人がいます。これは接待ゴルフでは最悪の行動の一つです。
ミスをした直後は誰でも気分が落ちています。そこにアドバイスを乗せると「説教」に聞こえます。たとえ正しいアドバイスでも、関係性を壊します。
特に、目上の相手・顧客・初対面の人へのアドバイスは、よほど親しい間柄でない限り控えるべきです。
正解:聞かれるまでアドバイスはしない。ミスをした相手には「惜しかったですね」「次のホールで取り返せますよ」と前向きな一言だけかける。相手から「どうしたら良くなりますか?」と聞かれた場合のみ、簡潔に答える。
③ 自分のスコアに一喜一憂する
ナイスショットのたびに大きなガッツポーズ、ミスショットのたびに地面を叩く、OB後に黙り込む——これらはすべて接待ゴルフでマイナスです。
脳外科的に言えば、感情の波が大きい人は「自己制御能力が低い」と見られます。手術中に予期しないトラブルが起きても冷静に対処できるのと同様、ゴルフでも感情のコントロールが「プロフェッショナル」の証です。
正解:ナイスショットは軽く喜ぶ程度に。ミスしたら「あー!」と短く発して、すぐに次のことを考える。感情を引きずらない人は、それだけで「一緒にいて快適な人」になれます。
④ 同伴者のナイスショットをスルーする
自分のことで頭がいっぱいで、同伴者がナイスショットを打ったのに声をかけない人がいます。
「ナイスショット!」の一言は、ゴルフにおける最も基本的なコミュニケーションです。これをサボる人は「自分にしか興味がない人」に見えます。
正解:同伴者のショットを常に見ておく(ボールの行方確認の意味でも重要)。良いショットには必ず「ナイスショット!」「ナイスバーディー!」と声をかける。声のトーンは明るく、タイミングはボールが飛んだことを確認してから。
⑤ 会話のテーマが自分の自慢話・仕事の話に偏る
「先月のラウンドで70台出して」「うちの病院では」「私の場合はこうやって」——自分を主語にした話ばかりする人がいます。
接待ゴルフは「相手を知る場」です。自分の話をする場ではありません。MBAで学んだコミュニケーション理論でも、「聞く量を増やすほど相手の満足度が上がる」ことは繰り返し強調されます。
正解:会話の7割は「質問」にする。「ゴルフはどれくらいのペースでラウンドされてますか?」「最近、印象に残ったコースはどこですか?」「お子さんもゴルフされるんですか?」——相手について興味を持って聞くことが、最高の接待です。
⑥ カートの運転を人任せにする(招待側なのに)
接待ゴルフでは、招待する側(ホスト)がカートを運転するのが基本です。これを知らずに招待された側(ゲスト)が「俺が運転しますよ」と乗り込んでしまうことも起きますが、招待側が先にハンドルを握るのがマナーです。
カートの運転は単なる移動手段ではなく、「ゲストの快適さを優先する」という姿勢の表れです。ゲストが乗り降りしやすい場所に停める、ゲストのバッグからクラブを取り出してあげる——細かい気配りがすべて「ホスピタリティ」になります。
正解:招待側は積極的にカートを運転する。ゲストが乗り降りしやすい位置に停める。ゲストのボールに最も近い場所に先に停めて、ゲストが打ち終わってからカートを動かす。
⑦ 携帯電話をラウンド中もいじり続ける
「緊急の連絡があるかもしれない」——医師の場合、特にこの言い訳がありがちです。でも、接待ゴルフ中に携帯をいじる行為は「あなたより大事なことがある」というメッセージになります。
本当に緊急対応が必要な職種(外科医・救急医)なら、そもそも接待ゴルフを入れるスケジュール管理が必要です。どうしても外せない場合は、ラウンド前に一言「急患対応があれば離れることがあるかもしれません」と断っておく。
正解:ラウンド中はマナーモードにしてバッグに入れる。どうしても確認が必要な場合は、移動中のカートの中で素早く確認し、同伴者に「少し確認させてください」と一言断る。
⑧ ハーフ後の食事でゴルフの反省会をする
ハーフターン(9ホール終了後の昼食休憩)は、接待ゴルフの中で最も会話が弾む場面です。ここを前半のゴルフの反省会で終わらせてしまうのは大きな機会損失です。
「さっきのパー5、惜しかったですね〜」「あのOBは痛かったですね〜」——ゴルフの話ばかりでは、相手のプライベートな一面を知るチャンスを逃します。
正解:食事が始まったら、ゴルフの話は3分以内に切り上げる。「後半も楽しみましょう!ところで、ゴルフ以外ではどんなことされてますか?」と自然に転換する。食事・地元の話・家族・旅行——ゴルフ以外の共通点を見つけると関係が深まります。
⑨ 服装がゴルフ場の格に合っていない
招待されたゴルフ場のグレードに対して、服装が合っていない人がいます。カジュアルすぎる(Tシャツや短パン)のはもちろんですが、逆に過度に派手な服装もコースによっては場違いになります。
接待ゴルフで招待される側の場合、コースのドレスコードより「一段上」の服装を意識するのがベターです。相手が「ここに連れてきて良かった」と思える外見を意識しましょう。
正解:事前に招待されたゴルフ場のドレスコードを確認する(コースのウェブサイトや電話で確認可能)。基本は「清潔感のある襟付きシャツ+ゴルフパンツ+ゴルフシューズ」。接待ゴルフでは無難な色・柄を選び、奇抜すぎるデザインは避ける。
⑩ クラブハウスでの振る舞いが雑
ロッカールームの使い方、レストランでのスタッフへの態度、フロントでの受付対応——コース上だけでなく、クラブハウス内での振る舞いも見られています。
特に注目されるのがスタッフへの接し方です。キャディさん・レストランのスタッフ・フロントの方に横柄な態度を取る人は、同伴者から「この人と仕事は難しい」と判断されます。
脳外科医として、手術室では医師だけでなく看護師・技師・麻酔科医が一体となってチームで動きます。チームのメンバー全員に敬意を払える人が、良い手術チームを作れます。ゴルフも同じです。
正解:キャディさんへの感謝を言葉で伝える(ラウンド後の「ありがとうございました」は必須)。レストランのスタッフにも丁寧に。これが自然にできる人は、仕事でも信頼される人です。
「また一緒に回りたい」と言われる人の共通点
接待ゴルフで評価される人を観察してきて気づいたパターンがあります。
- テンポが良い(進行が速く、待たせない)
- 同伴者のことを常に気にかけている(ボールを一緒に探す、クラブを持ってくる)
- ミスを引きずらない(自分のミスも相手のミスも、すぐに次へ切り替える)
- 「ありがとう」が自然に出る(同伴者・キャディ・スタッフ全員に)
- 相手の話を聞くのが上手い(自分の話より相手の話を引き出す)
これらは全て、ゴルフの技術とは無関係です。スコア100でも、これができていれば必ずまた呼ばれます。
まとめ|接待ゴルフはゴルフではなく「コミュニケーション」
接待ゴルフの本質は、ゴルフを通じて相手との関係を深めることです。
スコアは道具に過ぎません。4〜5時間を一緒に過ごす中で、「この人は信頼できる」「この人と仕事したい」と思ってもらえるかどうかが、接待ゴルフの本当のゴールです。
Part3では、接待ゴルフの前日準備から当日の流れ、終わった後のお礼まで、完全な段取りを解説します。
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