スライス、直そうとしていませんか。
打つたびに右へ曲がっていくボール。練習場でも、コースでも、「またスライスだ…」とため息——初心者の悩みの定番です。でも、先に結論を言います。100切りを目指す段階なら、スライスは直すものではなく「使う」ものです。この記事では、スライスが武器になる理由を説明します。
スライスは、初心者から目の敵にされすぎている
スライスは「初心者のミスの代名詞」として、とにかく嫌われています。矯正グッズも、レッスン動画も、世の中はスライス撲滅であふれています。
でも冷静に考えてみてください。毎回、右に曲がる——これって「毎回、同じ方向に曲がる」ということです。ゴルフでいちばん怖いのは、曲がることではなく、どっちに曲がるか分からないこと。毎回同じように曲がる球は、立派な「持ち球」であり、武器にもなるんです。
フェード・ドローを目指すのは、まだ早い
「スライスじゃなくてフェードを打ちたい」と思うかもしれません。ただ、一般に「フェード」「ドロー」と呼ばれるのは、縦の距離に対して曲がり幅が5%程度に収まった球を指すことが多い。200ヤード打って曲がり幅10ヤード——それを意図して打ち分けるのは相当な技術で、100切りを目指す段階で狙うには、正直つらい領域です。
だったら、いま持っている「毎回右に曲がる球」をそのまま使うほうが、はるかに現実的です。
メリット①:曲がるほど「飛ばない」=OBしにくい
意外に思うかもしれませんが、スライスは曲がれば曲がるほど飛距離が落ちます。回転が距離を殺すからです。
そしてこれは、100切りにおいてはメリットです。飛ばないということは、OBゾーンまで届きにくいということ。まっすぐ飛んだ会心の一打が奥のOBに突き刺さるより、ほどほどに曲がってほどほどに飛ぶ球のほうが、スコアは確実にまとまります。100切りの本質は飛距離ではなくOB撲滅——これは戦略記事でも書いたとおりです。
→ ゴルフ100切りに飛距離はいらない|「ミスを減らす5戦略」
メリット②:曲がる方向が分かる=ホール全体を広く使える
もうひとつが最大のメリットです。まっすぐ狙う人は、右に曲がるか左に曲がるか分からないまま、フェアウェイのド真ん中に打ち出すしかありません。ホールの半分ずつしか保険がない状態です。
一方、「必ず右に曲がる」と分かっている人は、ホールの左端に向かって打ち出せます。ボールは右に曲がりながらフェアウェイに戻ってくる。つまり、ホールの幅を全部、自分の着地エリアとして使えるんです。左のOB線に向かって打っても左には曲がらないのだから、実は片側のOBがほぼ消えます。
「曲がるから狭い」のではなく、「曲がる方向が分かっているから広い」。これがスライスを武器と呼ぶ理由です。

まとめ:まず「持ち球」と呼ぼう
- 毎回右に曲がるなら、それはミスではなく持ち球
- フェード・ドローの打ち分け(曲がり幅5%)は100切りには不要
- スライスは飛ばない→OBしにくいが利点になる
- 左端に打ち出してホール全体を使う——これだけで戦い方が変わる
「そもそもなぜボールは曲がるのか?」——そのメカニズムは、また次回の記事で解説します。お楽しみに。
→ 打ちっぱなしに行ってみよう|夏と冬は室内練習場が正解【STEP2】



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