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著者:Dr.GOLF(脳神経外科専門医・脳血管内治療専門医・MBA)
大阪の総合病院で勤務する現役医師。医師×MBAの視点で、不動産投資の営業トークの裏側を分析・警告。
📖 この記事の対象読者:医師・弁護士・会計士・コンサル・経営者・エンジニアなど、不動産投資の営業を受けたことがある/受ける可能性がある高所得専門職の方。
📅 最終更新日:2026年4月28日|営業手口の最新傾向に合わせて継続更新中。
⚠️ この記事は警告型です。不動産投資そのものを否定するものではありません。営業マンが繰り出す「決まり文句」の裏に隠れたリスクを暴き、医師を含む高所得層が騙されないようにすることが目的です。
医師は「不動産投資の営業ターゲット No.1」と言われます。理由は明確で、収入が安定し、与信が高く、忙しくて検討時間が短いから。営業マンは医師がブログ・本で読んでくる対策まで読んでいて、その先を行くトークで攻めてきます。
本記事では、彼らが実際に使う10の決まり文句と、それぞれに対する「本当のリスク」を脳外科医MBAの視点で整理します。
なぜ医師が狙われるのか(前提理解)
- ① 高与信:銀行融資が通りやすい(フルローン可能なケース)
- ② 検討時間の短さ:当直明け・忙しい中で即決を迫られやすい
- ③ 金融リテラシー差:医学は専門でも金融は初心者が多い
- ④ 紹介ルートの脆弱性:医局・同期からの紹介で警戒心が緩む
- ⑤ 高所得=節税ニーズ:「節税」キーワードに弱い
⚠️ 営業の決まり文句10個 + 本当のリスク
①「医師の先生なら審査確実です」
本当のリスク:審査が通る ≠ 投資として成立する。むしろ「審査が通る属性」だからこそ、リスクの高い物件を勧められやすい。
②「節税になります」
本当のリスク:「節税」=「赤字を出して所得を圧縮」。つまり赤字物件を買わされるのと同義。新築ワンルームは大半が赤字で、節税効果は減価償却と利息で出ているだけ。元本回収の出口で大損する典型パターン。
③「インフレ対策になります」
本当のリスク:インフレ対策なら、より流動性の高いインデックス投資(オルカン・S&P500)のほうが圧倒的に優れる。不動産は流動性が低く、売却に半年〜1年かかることを忘れてはいけない。
④「家賃保証(サブリース)があるから安心」
本当のリスク:サブリース契約の家賃は2〜10年で見直し可能。市場家賃が下がれば容赦なく減額される。「30年家賃保証」というセールスは、実態は「いつでも減額できる契約」。
⑤「立地がいいから値下がりしません」
本当のリスク:不動産は新築価格に「販売業者の利益+広告費」が30〜40%乗っている。買った瞬間に2〜3割下落するのが新築マンションの常識。立地が良くても、買値の元本回収には10年以上かかる。
⑥「年金代わりになります」
本当のリスク:35年後にローン完済する頃、その物件は築40年超の旧耐震・空室リスク高物件。修繕費・固定資産税・管理費だけで毎月手出しになるケース多数。「年金代わり」は希望的観測。
⑦「生命保険代わりになります」
本当のリスク:団信(団体信用生命保険)が付くのは事実だが、その保険料は実質的に金利に乗っている。同等の死亡保障を収入保障保険で買えば、月数千円で済む。物件購入=生命保険、は本末転倒。
⑧「相続対策になります」
本当のリスク:相続税の評価減効果は確かにあるが、その物件を相続した子世代がローン残債と空室リスクを背負う。相続対策が「子供への借金贈与」になるパターン。専門の税理士に試算してもらう前に飛びつくのは危険。
⑨「先生だから優先的にご紹介」
本当のリスク:「優先案内」=「他では売れない物件を医師に押し付ける」のサイン。本当に良い物件は、業者間で先に売れる。医師に回ってくる時点で「他で売れなかった理由」を疑うべき。
⑩「今月だけのキャンペーン/このチャンスを逃すと…」
本当のリスク:典型的な「緊急性の演出」。本当の優良物件はキャンペーン不要で売れます。「期限プレッシャー」は冷静な判断を奪うために使われる古典的セールスト技法。
それでも医師が不動産投資を検討する場合の手順
不動産投資そのものを否定するつもりはありません。正しい手順で取り組めば、医師の高与信を活かした有効な投資先になり得ます。ただし、以下の手順を踏まずに即決するのは絶対NGです。
- Step 1:本を3冊読む(特に「失敗事例」から学ぶ)
- Step 2:複数業者から見積もりを取る(最低3社)
- Step 3:第三者の専門家(FP・税理士)に意見を聞く(販売側の人間ではなくフラットな立場)
- Step 4:35年シミュレーションを自分で試算(「最悪のケース」も含む)
- Step 5:1週間以上「冷却期間」を置く(即決禁止)
このプロセスを踏むだけで、9割の悪質物件は除外できます。
不動産関連で正規に検討するなら
「不動産そのものを買う」前に、不動産担保ローンで資金調達して別の投資手段(インデックス投資など)を併用する選択肢もあります。
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よくある質問(FAQ)
Q1. 知人医師から紹介された営業マンは信頼できる?
「紹介」は最も警戒すべきルートの1つ。紹介者にもキックバックが発生する仕組みがあります。知人経由でも、第三者の意見を取るのが鉄則。
Q2. ワンルームではなく「1棟物」なら大丈夫?
1棟物は知識・資金・運営力が必要です。医師でも初心者には推奨しません。「1棟物=安全」ではない。1棟物には1棟物のリスク(高額空室、修繕大規模、立地リスク集中)があります。
Q3. 不動産投資より良い高所得層向け投資は?
結論から言うと:iDeCo+新NISA+特定口座でのインデックス投資がほぼすべての医師にとって最適解。流動性・透明性・税効率のすべてで勝ります。
Q4. もう買ってしまった場合は?
諦めずに、(1)現状の収支を正確に把握 (2)売却した場合の損切り額を計算 (3)持ち続けた場合の30年シミュ。場合によっては早期売却で損失を確定させたほうが、長期的に見て損が小さい。専門家に相談してください。
まとめ|「医師だから儲かる」は罠
不動産投資は否定しません。ただし「医師だから儲かる」「審査が通る属性」というセールスは、あなたを儲けさせるための言葉ではなく、業者を儲けさせるための言葉です。
営業マンの10の決まり文句を頭に入れ、それでも納得できる物件・条件・業者であれば検討する。それくらいの慎重さで臨んでようやくスタート地点。医師の信用力は安易に切り売りしてはいけない資産です。
🎯 次のステップ
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